
円筒形の表現方法
円筒形のモチーフを見たままの明るさで描いてみると、曲面ではあるけれども断面が円とは見えない、靴べらのような形になります。円筒の場合は見た目よりも厚みの変化を強調しないとモチーフの実際の形に見えてきません。縦の深さを意識的に作らなければなりません。影側に関しては明暗の区切りをはっきりとさせ、影の境を過ぎたら空間の影響を受けて弱くなるのですが、円筒形の場合は角がありませんので、徐々にグラデーションで影の境を作ります。光側の縁は角度が変わるごとに密度が濃くなると考えて次第にトーンを厚くして描きます。

固有色の明暗、光による明暗は前回説明しましたが、今回は密度による描写の明暗です。円筒形はどこかに必ずハイライトができます。円筒全体で見て、描いている人の方を向いていると思われる曲面の中で一番明るいところがハイライトで、密度のある側面にはハイライトは置きません。置くとすると逆光のときだけです。